有名な詩人の言葉ではありませんが、人間なら誰でも苦手な人はいるものです。
相性も関係してきますから、中にはどんなに努力しても仲良くなれないというケースもあることでしょう。
そういう人があらわれたときに、「この人は苦手なタイプだから、それなりに付きあおう」と割り切れればいいのですが、ついつい過剰に気にしてしまうという場合もあります。
いわゆる“苦手意識”が、どんどん膨らんでいってしまうんですね。
私にも経験があるのでよく分かるのですが、その相手が職場の先輩だったりすると、何かと大変です。
職場ですから、先輩とは毎日顔を合わせてストレスも溜まりやすくなりますし、仕事に悪影響があらわれることもあります。
これは何としてでも解決したいですよね。
そこで今回は、職場の先輩に苦手意識を持ってしまうという人のために、役立ちそうなことをお話していきましょう。
私に克服できたことですから、きっとあなたにも克服できるはずです。
ぜひ、参考にしてください。
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苦手意識って消えません
最初にショッキングなことをいいますが、苦手意識を消そうと思っても、そう簡単に消えるわけではありません。
中には、ちょっとした気持ちの切り替えで消せる人もいるとは思いますが、少なくとも私はそうではありませんでした。
また、もし簡単に消せるのであれば、すでにあなたは悩んでいないはずですよね。
きっと、苦手意識を消すための工夫は、すでに試していると思います。
でも効果がなかった、ということであれば、アプローチを切り替えてみることが必要です。

もっと苦手意識と付き合ってみる
私の場合は、職場にとにかく厳しい先輩がいて、毎日胃が痛くなるような思いをしていました。
ちょっとしたことでもキツイお叱りが飛んできて、その度に落ち込み、最後には先輩の顔を見るだけで憂鬱になるような状態だったんです。
先輩に何か報告しないといけないときには、緊張して声は上ずるし、それをまた指摘されるしで、悪循環の繰り返しでしたね。
最初のうちは、なんとか落ち着こうと努力してみましたが、まったく効果がありません。
そこで試してみたのが、逆療法です。
つまり、もっと苦手意識と付き合ってみようと思ったわけです。
具体的には、次のようなことを実践してみました。
意識的に緊張してみる
先輩の前で落ち着こうと思っても、かえって緊張することに気がつきました。
だから、あえて普段から緊張するようにしてみたんです。
言ってみれば、緊張している状態に慣れるようにしたわけです。
意識的に緊張するのって割と難しいんですが、私の場合は、普段から先輩に叱られることを想像するようにしました。
それで、それなりに緊張状態を維持できるようになります。
それでも緊張が続かなくなってきたら、先輩に猛烈に叱られたときのことを思い出して工夫してみたものです。
普通は、落ち着こうとするものですが、「もっと緊張しよう、まだまだ緊張が足りない」とばかりに、少し自分を追い込んでみました。
すると面白いことに、先輩の前に出てもあまり緊張しなくなっていくんです。
さっきもお話したとおり、緊張している状態に慣れてしまっているんですね。
緊張しているのが特別な状態ではなくなっているので、多少叱られてもアタフタするようなことも少なくなっていきました。
そして、「緊張しても大丈夫なんだな」と思えるようになると、先輩の前に出ても自然に緊張しなくなっていったのは不思議でしたね。
緊張しないようにすると余計に緊張しますが、自分から飛び込んでみると意外となんでもなくなるものです。
これ、面白いですから、ぜひ試してみてください。
![]() もし顔を見るのも嫌な人間が上司になったら [ 江上剛 ] |
わからないことは積極的に質問する
苦手意識を持った先輩にはあまり接したくないものですが、普段から意識的に緊張する練習をしていると、少しずつ自分の中に耐性みたいなものができてきます。
すると、先輩に話しかけることにも抵抗がなくなってきました。
だから、わからないことがあれば、どんどん質問するようにしていったんです。
わからないことを放置していると、ますます先輩に叱られる可能性が高くなるので、質問するのはとても大切ですよね。
幸い、その先輩は意地悪することなくキチンと教えてくれました。
また、何度も質問しているうちに、質問の内容も洗練されていきます。
すると、先輩からも「こいつは的を射た質問をしてくるな」と、いい印象を持たれるようになったみたいで、段々頭ごなしに叱られることもなくなっていきました。
実際、わからないことを解決できていくので、仕事のスキルも上がっていきましたし、それは成績にもあらわれていきましたよ。
緊張に慣れる練習も兼ねて、積極的に質問する習慣も身につけてみてください。
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苦手な先輩と出会うメリット
先輩に苦手意識を持つと、何かと苦労することも多いですが、実はメリットもあるんですよ。
これは、後になって気がつくことなんですが、強烈に苦手な先輩がいてくれたおかげで、他の人との関係では、あまり苦労しなくなることが多いものです。
苦手な人に免疫ができるような感じですね。
ちょっとくらい苦手そうな人があらわれたとしても、「あの先輩ほどではないな」と、比較的余裕を持って見られるようになります。
もちろん、ときにはもっと厄介な人と出くわすこともありますが、そういうことは稀ですし、先輩への苦手意識と上手に付き合った経験があると、それなりに対処できるようになります。
今、先輩への苦手意識でつらい思いをしている真っ只中のときは大変だと思いますが、やがてはその経験が必ず役立ちます。
ですから、ぜひがんばって切り抜けてみてくださいね。
◆苦手意識を持っている先輩が女性の場合はこちらの記事が参考になります↓
終わりに
職場の先輩に苦手意識を持ってしまうという人のために、私の経験も踏まえていくつかのアドバイスをしてきましたが、いかがでしたか?
つい、「苦手意識をなくそう」と思いがちですが、そう簡単になくせるものではありませんので、むしろ上手に付き合うようにしたほうが現実的です。
私が実践したのは、
- 意識的に緊張してみる
- わからないことは積極的に質問する
という2つの方法でした。
避けようとすると、かえって問題が大きくなりますので、逆療法で自分から飛び込んでみるわけです。
意外と効果的ですから、ぜひ試してみてください。
やがて、「あのとき、苦手な先輩がいてくれたおかげで鍛えられたな」と思うときが来るはずですから、苦手意識に負けないでがんばってくださいね。
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